県内生産10種以上 「ナス王国」新潟を発信 上越あるるん村  上越市で「サミット」

 栽培面積、在来品種の多さで「ナス王国」と呼ばれる新潟のナスを消費者に知ってもらおうと、生産者による「NIIGATAナスサミット」が23日、上越市大道福田の上越あるるん村で開かれた。

上越市内の小学生が育てたナスや県内の在来品種がずらりと並んだ

 上越市の在来品種「上越丸えんぴつナス」の他、へた以外が白い「越後白なす」(新潟市)、強い甘みが特徴の「深雪なす」(魚沼市)、巾着のような形の「中島巾着」(長岡市)など10種以上が並んだ。「にいがた在来作物研究会」の小田切文朗会長(新潟市秋葉区)は、「在来品種は各地の直売所などで販売され評価も高い一方、生産者はごく少なく、品種によっては生産者が1人というものもある」と話す。
 上越市内の小学校が栽培に取り組んだ上越丸えんぴつナスの外観や栽培履歴を表したパネルの審査、表彰も行われた。パネル部門では同市立春日新田小が最優秀賞を受賞。2年の渡部翔麻君は「支柱を立てるのが大変だった。ナスは焼きナスにして食べた。おいしかった」と話していた。

小学生が育てたナスの出来栄えや栽培履歴を記したパネルの表彰が行われた

 生産者や有識者、農業関係者によるシンポジウムを開き、生産振興や将来に向けたナス栽培の継承について議論を交わした。イベントの実行委員会会長、相澤誠一さん(浦川原区)は、「生産者と関係者が一致団結して真のナス王国をつくり上げよう」と「サミット宣言」を出した。

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