沖縄、医療フェーズが初の「緊急」 コロナ拡大、月曜最多2562人(7月26日朝)

 沖縄県は25日、新たに10歳未満から90歳以上の2562人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。月曜としては過去最多。入院患者は連日500人を超え、県は24日に医療フェーズを「5」から初めて「緊急フェーズ1」に引き上げた。緊急フェーズでは、緊急性のない手術の延期や一般診療を制限し、新型コロナ用の確保病床を増やす。医療フェーズ5は確保病床数が699床だったが、緊急フェーズ1は最大795床になる。
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 25日午前11時時点で実際に確保できた病床数は653床にとどまった。重点医療機関に勤める医療従事者の欠勤者が過去最多の1246人に達していて、体制構築に時間がかかるとみられる。緊急フェーズは1~3の3段階ある。  25日の病床使用率は県全体で82.3%だった。本島は89.5%で、圏域別の統計を取り始めた2月1日以来最も高くなった。宮古は28.8%、八重山71.7%だった。
 県が本島と八重山に出していた「コロナ感染拡大警報」は24日に期限を迎えたが、新規感染者は増大している。県は21日に警報から新たな対処方針へと対策を移行したとの認識を示し「大変厳しい感染状況だ。県民一人一人の感染対策が必要となる」と感染対策の徹底を求めた。  24日の新規感染者は日曜最多の4625人だった。米軍関係の新規感染者は24日が39人、25日が57人だった。 (稲福政俊)
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