<高校野球>前回は4―0で浦和学院に軍配…10年ぶり3度目の浦和学院―聖望学園 両監督の采配にも注目

打率4割5分5厘と類いまれな打撃センスでチームをけん引する浦和学院の3番金田

 第104回全国高校野球選手権埼玉大会は26日、県営大宮で浦和学院―聖望学園のカードで決勝が行われる。史上初の県内5季連続優勝を狙うAシード浦和学院と13年ぶり4度目の栄冠を目指すノーシード聖望学園の決勝での対戦は、10年ぶり3度目となる。準決勝までのデータを基に決勝を探った。

 私学4強の一角としてともに埼玉高校野球をけん引してきた両校の一戦。選手個人の能力では浦和学院が優勢だが、聖望学園にはノーシードから勝ち上がった勢いがある。

 チーム打率3割5分6厘の浦和学院は、先発メンバーの野手陣に5割が1人、4割が4人と好打者がそろう。特に打率5割2分6厘の2番伊丹と10安打9打点の3番金田は勝負強さがあり、打線に勢いをつける。投げてはエース宮城が打者63人に対して四死球が四つと制球力抜群。芳野は14回1/3を投げて防御率1.88と安定感がある。

 一方の聖望学園の投手陣は、チーム防御率1.08を誇る。エース岡部は投球30回1/3で自責点5、中継ぎの東山は防御率0.57と勝利の方程式が完成しているだけに、主将で捕手江口のインサイドワークも鍵を握る。

 打線は8番荒江がチームトップの4割5分をマーク。準決勝の山村学園戦でスクイズを決めた2番大橋が6犠打と小技で好機を広げ、上石、双木、三井のクリーンアップを迎えたい。

 また、就任1年目の浦和学院・森監督と37年目の聖望学園・岡本監督の采配にも注目したい。

防御率1.08の投手陣をリードし、主将としてリーダーシップを発揮する聖望学園の7番江口

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