宮崎県沿線住民ら戸惑い 地方鉄道再構築検討へ

JR小林駅に到着した吉都線の列車を利用する高校生ら=25日午後、小林市

 国土交通省の有識者検討会が25日、地方鉄道の再構築を検討するよう促す提言を取りまとめた。宮崎県関係は日南線、吉都線、肥薩線の3線区が対象になる可能性があり、JRや沿線自治体によるバス転換への可否などを含めた議論の行方が注視される。自治体関係者は戸惑いをにじませつつ「地域の足存続」の重要性を訴え、住民からは路線維持を求める声が上がった。
 「雨などで列車が止まると車で往復2時間以上かけて送迎する必要がある。鉄道がないと負担が大きい」。串間市本城の農業福田孝政さん(49)は、日南市の高校に通う息子が日南線を利用。地方鉄道再構築に向けた動きに対し、路線存続への思いを強くした。

© 株式会社宮崎日日新聞社