ISID、実車なしで走行テストができるバーチャルスタジオ「VDX Studio」を9月開設へ

株式会社電通国際情報サービス(ISID)とグループ会社の株式会社エステックは、「VDX Studio(Virtual Driving Experience Studio:ヴィデックス スタジオ)」を、9月1日から神奈川県横浜市に開設する。次世代モビリティのバーチャルシミュレーションの拠点にしたいとしている。

同スタジオは、実車試験に基づくシミュレーションモデル・ソフトウエアと、ハイスペックなドライビングシミュレーターを提供する日本初のレンタル型スタジオ。データを入力すれば、気象条件や時間帯を変えた走行テストを、バーチャル世界で体験できるようになる。 自動車メーカーや部品メーカー、自動車産業の参入を目指すベンチャー企業が対象。

プラットフォームには、中小型の6軸モーションベースを採用。小型ドライビングシミュレーターでは対応できなかった感性評価の領域までをカバーできる応答性能を実現した。

エンジン音や振動まで再現した音響、超高精細LEDディスプレイを正面・左右の3面に配置した映像により、実写さながらのリアルタイム映像が実際と同じ速度で流れ、スピードをよりリアルに感じられるという。

施設内全景。超高精細LEDディスプレイを正面・左右の3面に配置

ドライビングシミュレーターでは、ドライバーや歩行者の危険を伴うテスト、気象条件や時間帯によって変化する車両の挙動やドライバーの感性など、実車では困難なテストを容易に条件変更しながら繰り返し実施できるという。 開発初期段階でサービスや機能の妥当性を体感・検証することで、開発の手戻りを減らすだけでなく、映像・音・振動・コンテンツが一体となった走行テストを通じて、顧客体験や人間の感性を重視した新たなモビリティや関連製品・サービスの創出をサポートするとしている。

モビリティ業界は、自動運転やカーボンニュートラルへの対応が進む中、従来の快適性や利便性など乗り手の感性に関わる評価は実車開発後に行われることが多く、新機能やサービスが市場でどのように受け止められるかは、開発初期段階に確かめることは難しい状況にあった。VDX Studioはこれらの課題を解決するのに役立つとしている。

概要

(以下、プレスリリースより引用)

  • 名称:VDX Studio(Virtual Driving Experience Studio)
  • 所在地:神奈川県横浜市金沢区福浦2-6-15(エステック技術開発センター音響実験棟内)
  • サービス内容:ドライビングシミュレータ施設のレンタル、実験代行
  • 設備面積:32m
  • 開設日:2022年9月1日

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