宮崎と沖縄の芸術家が共同作品展 県立美術館

「MIXアート展」会場で自身のチョークアートを手にするMichiさん

 宮崎市のチョークアーティストMichi(本名・増井美智子)さん(38)と、沖縄県宜野湾市の両手の不自由なアーティストTefu(同・宮城恵輔)さん(38)による「MIXアート展」は、宮崎市の県立美術館県民ギャラリー2で開かれている。共作を含む49点を展示。入場無料で、31日まで。
 Michiさんは2016年に東京からUターンし、17年から宮崎市で創作活動を始め、現在は市内でアート教室も主宰している。Tefuさんは21歳のときの交通事故により障害が残ったが、21年から口でペンを持ちタブレット端末に絵を描く芸術活動をスタート。同年、障害者芸術の審査会「パラリンアート世界大会」で入選を果たした。
 2人は今年、SNSを通じて交流が始まり、お互いの作品を鑑賞。Michiさんが宮崎での共同展を提案し、Tefuさんも承諾し実現した。会場にはウサギやバラなどを描いたMichiさんの作品と、沖縄の自然などを描いたTefuさんのデジタルアートが並ぶ。お互いが下描きしたものを交換し色づけした共同作品も展示している。
 新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、Tefuさんの来県はかなわなかったが、「障がい者に勇気や希望を与えたい。誰もが自分を信じ前に進もう、という思いを作品に込めた」とメッセージを寄せた。Michiさんは「芸術にバリアーはない。それぞれの自由な表現を見てほしい」と話している。

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