全国学力テスト 沖縄の中3数・理、平均下回る 小6は全国並み

 文部科学省は28日、全国の小6と中3を対象に4月に実施した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。前回調査と比べて、算数・数学・理科の平均正答率は沖縄県内、全国ともに低下した。識者は「感染拡大により学校の授業日数が少なくなるなど、長引くコロナの影響が表れている」と指摘している。今回の調査で県内では小6の国語・算数・理科と、中学の国語はいずれも全国並みだった。

 中3数学は全国を9.4ポイント下回った。理科は5.3ポイント下回った。文科省は、全国並みの基準として「上下5ポイント以内が目安」としている。

 県内小学生の国語の平均正答率は63%で、全国平均の65.6%を2.6ポイント下回った。算数は59%で、全国の63.2%を4.2ポイント下回った。理科は61%で、全国の63.3%を2.3ポイント下回った。県内小6は、2014年に国語と算数を合わせた平均正答率が最下位を脱出し、近年は中~上位で推移していた。

 県内中学生の国語の平均正答率は64%で、全国の69%を5.0ポイント下回った。数学は42%で全国51.4%を9.4ポイント下回った。理科は44%で全国の49.3%を5.3ポイント下回った。

 県内では昨年度、「重症化しにくい」と言われていた子どもへの新型コロナ感染拡大が深刻化し、学校PCR検査事業が導入された。

 今年1月には検査体制が逼迫(ひっぱく)し、検査を受けられず、子どもも教職員も長期間登校できないケースが頻発した。 

  (嘉数陽)

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