〈動画あり〉新たな破砕機 披露 処理能力、従来の9倍 くびき野森林組合が導入 

 くびき野森林組合(横田力組合長)は7月29日、上越市福橋の同組合リサイクルプラントで新たに導入した破砕機のお披露目会を開いた。これまで使用していた機械の約9倍の処理能力を持ち、枝葉や木をより効率よく粉砕し、さまざまな用途に使えると期待を集めている。

お披露目された新たな破砕機。より効率的な枝葉などの処理が可能で、砕いたチップのバイオマス発電への利用も期待される

 同組合では木を植え、育て、切ることを繰り返す循環型林業を目指し、その一環で建設業の下請け作業や依頼を受けて伐採した枝葉や木、民間から持ち込まれた木々(10キロ単位で引き取り。処分費は有料)を破砕し、木質チップにしてのり面の吹き付け素材や、発酵させて堆肥に加工している。伐採から加工まで、自前で取り組む組合は全国的にも珍しいという。
 今回導入した破砕機はアメリカ製で約7000万円(税別)。全長12・85メートル、幅2・78メートル、高さ3・16メートル、重さ23・9トン。木質チップは25~120ミリまで細かさが調節可能で、現在は1日当たり200トン、もっと目が粗いチップなら最大で361トンの処理が可能だ。同組合の破砕機としては3代目で、4月から稼働している。
 池田嘉之業務部長によると平成16年の同プラント稼働以降、ずっと導入を望んでいた破砕機で「仕事がどんどん進められる」と喜び「今後も、多くの方から木々や枝を持ち込んでほしい」と願った。横田組合長も「木質チップは今後、バイオマス発電の燃料として利用も検討している。循環型林業、社会の実現に向けてこれからも取り組んでいきたい」と話した。

▼記事の動画▼ 

© 株式会社上越タイムス社