【新型コロナ】神奈川・黒岩知事、「BA・5対策宣言」発出を検討 行動制限は盛り込まない意向

黒岩祐治知事(資料写真)

 神奈川県の黒岩祐治知事は1日、新型コロナウイルスのオミクロン株派生型BA・5による感染急拡大への対応として、政府が新設した「BA・5対策強化宣言」の発出を検討する考えを示した。横浜市内で開催された知事の後援会主催の政治資金パーティー後に記者団に語った。 

 知事は宣言に関し「行動制限という形にするつもりはない」と言明する一方、「一人一人が基本的な感染防止対策を徹底するというメッセージを出すことはあり得る。宣言を出すことによるメッセージ性は大きい」との認識を示した。その上で、宣言に盛り込む具体例として、食事中でも会話をする際は必ずマスクを着用する「マスク飲食」の徹底を挙げた。

 宣言は「感染者用の病床使用率がおおむね50%超」など、医療現場の負担が大きい場合に各都道府県が自主判断で発信する仕組み。 県内では11日連続で新規感染者が1万人を超え、1日現在の即応病床ベースの病床使用率は78.4%に達した。足元で感染が拡大しており、知事は「時間をかけずに宣言を判断したい」と述べ、近く県の対策本部会議を開いて発出について協議するとした。

 政治資金パーティーはコロナ対策で着座形式で行われ、主催者発表で約400人が出席した。

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