コロナ感染に注意喚起 「異例」の基幹5病院合同で呼びかけ 佐世保

 新型コロナウイルスの流行「第7波」の影響で医療提供体制が逼迫(ひっぱく)し、一般診療の維持が困難になっているとして、長崎県の佐世保市総合医療センターなど市内の五つの基幹病院が、市民に感染対策の徹底を求める呼びかけを始めた。連名の貼り紙を作るなどしてアピール。同センターは「基幹病院による合同の注意喚起は異例。それだけ現場は緊迫している」としている。
 同センター以外の基幹病院は、▽佐世保中央病院▽長崎労災病院▽佐世保共済病院▽北松中央病院。いずれも地域医療の中核を担っている。
 県によると、佐世保県北医療圏の病床使用率は約52%(7月31日現在)。中等症以上の患者が入院する同センターは「コロナ病床は満床状態」で、医療従事者が陽性者となったり、濃厚接触者となったりして人手不足も続いている。
 連名の貼り紙では、入院や外来受診時のマスク着用、手指消毒の徹底を呼びかけているほか、患者との面会を原則禁止する対応などを説明。同センターの増﨑英明理事長兼院長は「屋外でのマスク着用は緩和されているが、医療現場は厳しい状況にある。市民一人一人に医療従事者を守る行動をお願いしたい」と話している。


© 株式会社長崎新聞社