長崎県内 コロナ自宅療養者1万人超 保健所業務の効率化進む

 新型コロナウイルス感染症の急拡大で長崎県内の自宅療養者が23日に初めて1万人を突破。24日午後7時時点で1万277人となっている。各保健所は自宅療養者の中でも高齢者など重症化リスクの高い人の健康観察などを従来通り継続できるよう、業務の効率化などを進めている。
 医療提供体制を維持するため、県は陽性の場合でも軽症や無症状なら原則入院せず、自宅・宿泊・施設のいずれかで療養してもらう方針を打ち出している。
 効率化の取り組みとして、陽性になった人への聞き取りを県立保健所は従来の電話からショートメールなどに切り替えた。長崎、佐世保両市の保健所も8月中の切り替えを目指している。
 自宅療養者のうち、高齢者や妊婦、基礎疾患がある人など重症化リスクがある人については従来通りの健康観察を維持。リスクが高くない人について、県立保健所と佐世保市保健所は(1)マイハーシス(2)自動架電(3)健康コール-を活用。(1)は国が開発したシステムで、陽性者や家族がスマートフォンなどで健康状態を入力(2)はあらかじめ設定した時間に自動的に電話がかかる(3)は陽性者本人が専用ダイヤルに電話する仕組みという。長崎市保健所はマイハーシスの導入を検討している。
 また保健所の負担軽減策として厚生労働省は22日、健康観察の一層の簡略化などを可能とする事務連絡を各都道府県などに通知。県はさらなる効率化に向けた検討を始めている。
 県は保健所の業務軽減のため、発熱時の問い合わせなどは県の受診・相談センター(電0120.071.126)、または発熱外来を受け付けている医療機関に連絡するよう呼びかけている。医療機関は「診療・検査医療機関検索MAP」で調べられる。


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