統一地方選向け女性擁立促進策を議論 自民・三原氏ら超党派の「クオータ制勉強会」

田原氏(右)ら主宰の勉強会で女性議員を増やしていくための課題などについて話す三原氏=参院議員会館

 ジャーナリストの田原総一朗、長野智子氏が主宰し自民党の三原じゅん子氏(参院神奈川選挙区)、社民党の福島瑞穂党首(参院全国比例)ら主要政党の女性議員が参加する超党派の「クオータ制勉強会」が4日、国会内で開かれた。参院選で過去最多の35人の女性が当選したことを踏まえ、来春の統一地方選へ向け擁立を促していく策を年内に打ち出す方針を確認した。

 国会には超党派の「政治分野における女性の参画と活躍を推進する議員連盟」がある。勉強会は連盟の主要メンバーである自民党の野田聖子男女共同参画相、立憲民主党の辻元清美氏らが田原氏の番組出演を機に昨年5月に発足。候補者の一定比率を女性に割り当てる「クオータ制」の具体化などに向け、月1回、マスコミフルオープンで意見交換を重ねている。

 同日の会合には三原、辻元、福島氏と公明党の伊藤孝江、日本維新の会の石井苗子、共産党の吉良よし子、国民民主党の矢田わか子の計7氏が参加。参院選では過去最多の当選者数となったが、女性議員割合は参院でも25.8%、衆院は9.7%にとどまったなどの結果を確認した。

 野田担当相の大臣補佐官を務める三原氏は女性擁立が進まない背景を「現職優先の壁がある」と説明し、「選挙区での候補者選考で女性への配慮が乏しい」などと明かした。参院全国比例で当選した石井氏も「名前を書いてもらえるのは男性候補が圧倒的。女性は苦戦している」と説明した。

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