ミサイル着弾、中国へ抗議決議 沖縄県議会が全会一致で可決 沖縄近海での軍事演習を実施しないよう要求 

 沖縄県議会(赤嶺昇議長)は9日午前の臨時会で、波照間島近海の排他的経済水域(EEZ)に中国軍のミサイル5発が着弾した事態に対する抗議決議案を全会一致で可決した。決議は「沖縄近海における軍事演習は一切実施しないよう強く要求する」などと明記し、「軍事対軍事ではなく、あくまでも平和的な話し合い、外交交渉で解決するよう強く要求する」と中国側に申し入れる内容。宛先は中国国家主席と駐日大使の2人。
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 合わせて、沖縄近海で軍事演習を実施しないように中国に要請することを日本政府に求める意見書案も提案され、全会一致で可決した。意見書は「中国、米国に対して、軍事衝突を回避するための冷静かつ平和的な交渉で解決を図ることを要請する」と、軍事衝突を回避するための冷静な交渉も求めた。
 意見書の宛先は首相や外相ら。抗議決議、意見書とも郵送で送付する。
(梅田正覚)
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