9日午前8時25分ごろ、宇都宮市中央1丁目で、民家の解体作業をしていた工事関係者から「不発弾のような鉄のかたまりが出てきた」と市に通報があった。
市によると、見つかったのは不発弾で、宇都宮中央署などが周辺の立ち入りを禁止し対応に当たり、爆発の危険性は低いと判断。約3時間後に同署が撤去した。
市危機管理課などによると、不発弾は直径約10センチ、長さ約20センチで、旧日本軍の砲弾のような形をしていた。信管のようなものが付いた状態で地中に埋まっていたという。今後、自衛隊が処理する。
現場は市役所から約300メートル北に位置する市中心部の工事現場。県庁と市役所を結ぶシンボルロードを含め、周辺は約2時間にわたって交通規制が実施された。付近の住民や事業所にも避難が呼びかけられた。
不発弾を発見した下野市下古山、解体業上野智昭(うえのともあき)さん(32)は「建物の床板の下にあったごみを搬出していたら出てきた。さびだらけの水筒のような形で、先端に信管のようなものがついていた」と話した。
立ち入り禁止区域内の専門学校で授業を受けていた男子学生(19)は「急きょ授業が中止となり、帰宅することになった。不発弾と聞いて驚いたし、大変なことだと思った。本当のことなのか現実味がない」と戸惑った様子だった。