低迷するタイガースがアビラGMを解任 チーム再建は順調に進まず

日本時間8月11日、タイガースはアル・アビラGMの解任を発表した。再建期から勝負モードへの転換期を迎え、プロスペクトの成長に合わせてエドゥアルド・ロドリゲスやハビアー・バイエズを獲得した今季のタイガースだったが、新戦力の不振や若手の伸び悩みによって地区最下位に低迷。それを受けてアビラGMの解任が決定された。なお、アビラの後任が決定するまでのあいだはサム・メンジンGM補佐が野球運営部門の窓口となることが発表されている。

タイガースのクリストファー・イリッチ会長は、発表した声明文のなかで「我々は変革を決断した。約22年間にわたるアルの球団への貢献に感謝したい。アルは野球運営部門のリーダーとして、忠誠をつくし、献身的な姿勢を示してくれた。それは全ての人の模範となるものだった」と述べ、アビラへの感謝を示した。また、今後の方針については「野球運営部門とビジネス部門の幹部たちと協力しながら、私は野球運営部門の次のリーダーを探すプロセスを見守るつもりだ」と話した。

アビラは2002年からタイガースに加わり、球団社長兼GMを務めたデーブ・ドンブロウスキーのトップ補佐を10年以上務めた。2015年8月にドンブロウスキーが解任されると、後任としてGMに就任し、2016年はワイルドカード争いを繰り広げたが、翌年からチーム再建に取り組み、J・D・マルティネス、ジャスティン・アップトン、ジャスティン・バーランダー、イアン・キンズラーといったスター選手たちを次々に放出した。

また、タイガースはアビラの下でマイナー組織を強化してアナリティクス(分析)を重視する方針を取り、マット・マニング、ケーシー・マイズ、ライリー・グリーン、スペンサー・トーケルソンといったプロスペクトたちをドラフトで獲得。しかし、こうしたプロスペクトたちが伸び悩み、再建のためのトレードでも目立った成果を上げられず、アビラは志半ばでチームを去ることになった。

今季ここまで地区最下位に低迷しているタイガースだが、再建期から勝負モードへの転換期を迎えていることは間違いない。2014年以来となるポストシーズンに返り咲くためにも、アビラの後任にはチームを次のステップに進めることが求められる。

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