東北北部ではこのあとも雨が続き、さらなる大雨に警戒が必要となる。
これまでの大雨で日本海側を中心に土砂災害の危険度が高くなっているため、少しの雨でも引き続き、厳重な警戒が必要だ。
一方、東日本や西日本も湿った空気の影響で大気の状態が不安定で、激しい雨や雷雨になる所がありそうだ。
また、あす13日(土)には、台風8号が東海や関東にかなり接近、上陸するおそれがある。

東北北部で長雨　土砂災害などに厳重警戒

　午前11時現在、北日本では青森県や秋田県、岩手県で所々、雨雲が発達しており、激しい雨の降っている所がある。
このあとも東北北部は雨雲の通り道で、激しい雨や雷雨になる所がありそうだ。
特に日本海側では、これまでの大雨で記録的な雨量になっている所があり、土砂災害の危険度が非常に高くなっている。
少しの雨でも危険な状況が続くため、引き続き、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水、氾濫などに厳重な警戒が必要だ。
また、人の移動が多い時期でもあるため、交通機関への影響にも注意したい。

東・西日本も大気不安定　非常に激しい雷雨も

　東日本や西日本も台風周辺の湿った空気などの影響で、大気の状態が不安定になっている。
静岡県など所々で雨雲が発達しているが、午後は各地で発雷確率が高く、非常に激しい雨や雷雨になる所がありそうだ。
晴れていても天気が急変するおそれがあるため、空模様の変化に注意が必要となる。
　また、西日本や北陸では35℃以上の猛暑日になる所があり、熱中症にも引き続き、気をつけたい。

台風8号　土曜日に東日本に接近・上陸へ

　きょう午前3時に発生した台風8号は、日本の南をゆっくりとした速度で北上している。
台風の進路はだいぶ絞れてきており、今後も北上しながら、あす13日(土)の日中から夜にかけて、東海や関東にかなり接近、上陸する見込みだ。

　今回の台風はそれほど強くはないものの、台風接近前から湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になっている。
あす13日(土)にかけては、台風本体や台風周辺の暖かく湿った空気の影響で東日本の太平洋側を中心に雷を伴った非常に激しい雨が降り、警報級の大雨となるおそれがある。
また、台風の接近に伴って風も次第に強まり、波も高くなる見通し。

　東海や関東など東日本では13日にかけて、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒し、落雷、突風に注意が必要だ。
また、ひょうが降るおそれもあるため、農作物や農業施設の管理にも注意が必要となる。

（気象予報士・多胡安那）