盆休みに入り、栃木県茂木町を流れる那珂川に架かる「大瀬観光やな」が涼とアユの味覚を求める観光客らでにぎわっている。
やなは幅約11メートル、奥行き約20メートルと那珂川最大級で、自然石を詰めた大きな竹かご、竹を組んだすのこ、丸太などを使う伝統工法で造られている。
12日は、多くの家族連れがすのこに押し寄せる水を浴びて涼を満喫していた。客足が伸び、午前11時ごろには客席もほぼ満席となった。2019年の台風19号で被災し、ここ2年は新型コロナウイルスの影響を受けている同社の高林辰彦(たかばやしたつひこ)社長(46)は「お客さんは9割ほどまで戻った。今年は昨年と違い稚アユの遡上(そじょう)が多く、漁も期待できそう」と明るい表情で話した。
落ちアユの季節は9月の彼岸ごろから。やなは10月末まで設置される。