敦賀気比、聖光学院ともに「5点勝負」 16日に3回戦、エース攻略が鍵に 夏の甲子園2022

投打の鍵を握る敦賀気比の上加世田=甲子園
1回戦の日大三戦で2点本塁打を放った聖光学院の高中。捕手川崎=甲子園

 第104回全国高校野球選手権大会第11日の8月16日、第3試合(午後1時開始予定)で福井県の敦賀気比が聖光学院(福島)との3回戦に臨む。2試合ともに打ち勝ってきた敦賀気比、投手陣の踏ん張りで接戦を制してきた聖光学院ともに勝敗のラインを5点以上とにらんでいる。

 2試合連続2桁の計29安打を放った敦賀気比打線が相手投手陣を攻略できるかが鍵になりそうだ。聖光学院のエース佐山は緩急を生かした制球がさえ、日大三(西東京)との1回戦は五回途中から投げ無失点、横浜(神奈川)との2回戦は5安打2失点完投。2試合で4打点と勝負強さが光る4番・上加世田頼希の前に走者を置きたい。

 敦賀気比は2回戦の市船橋(千葉)戦の五回に1番・浜野孝教の二塁打をきっかけに逆転した。浜野が出塁すればチームは勢いに乗る。6番の岡村颯樹が10打数5安打、7番の友田泰成が9打数4安打と切れ目なく攻撃できているのも好材料だ。東哲平監督は「日替わりのヒーローが出てきてほしい」と期待を込める。

 投手陣は上加世田と清野仁楽の2人が聖光学院打線をどうかわすか。聖光学院は2試合で7得点と大量得点は奪えていないが、福島大会で3割7分1厘を記録した打線は侮れない。2番・高中と4番・三好は日大三戦で本塁打を放っており、要注意だ。8打数5安打と好調の1番・赤堀の出塁も抑えたい。5番の山浅も振りが鋭く、快音を響かせており、気が抜けない。

 聖光学院の斎藤智也監督は「機動力を使った攻撃にスイッチが入れ替わっていくと得点の可能性も上がっていく。4、5点(の失点)は覚悟している。それを上回る得点が必要」と話す。

 東監督も「打線は5点以上取り、投手陣は5点以内に抑える。そのためにもバッテリーはもう少しピリッとしてほしい」。敦賀気比の投手陣は粘りの投球で最少失点で切り抜けたい。

 敦賀気比は2回戦で外野が3失策しており、守備の立て直しも急務だ。

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