ヒンズー教神々に焦点 版画や石像 岡山・オリエント美術館企画展

ヒンズー教の神々が描かれた石版画などを展示している企画展

 インドで広く信仰されるヒンズー教をテーマにした企画展「ヒンドゥーの神々の物語」が、岡山市立オリエント美術館(北区天神町)で開かれている。版画や石像などを通じて、人々の信仰の変遷をたどることができる。9月11日まで。

 福岡アジア美術館(福岡市)が個人から寄贈を受けた石版画を中心に約500点を展示。石版画はインドに印刷技術が伝わった19世紀末以降の作品が並び、クリシュナやシバ、ガネーシャといった神々が多彩な色使いで描かれている上、ニスが塗られ油絵のような光沢感を演出している。

 ほかにも、ヒンズー教成立前に崇拝されていたとされる牛や女性の土偶のほか、石版画より前の時代に神々を描いたガラス絵やインド更紗(さらさ)も飾られ、訪れた人はじっくりと鑑賞していた。

 家族4人で来館した会社員男性(44)=南区=は「版画はどれも色鮮やかで見入ってしまう。ヒンズー教はあまり知らなかったが、神様の解説もあり勉強になった」と話していた。

 希望者はアニメ「ドラえもん」のスネ夫役などで知られる人気声優・関智一さんによる作品解説の音声ガイドを聞くことができる。

 開館は午前9時~午後5時。入場料は一般千円、65歳以上と高校・大学生800円、小中学生500円。月曜休館。

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