歴史刻んだ国学院栃木ナイン アルプス席の仲間、先輩から拍手

三塁側アルプス席でメガホンをたたき国学栃木ナインを鼓舞する大木応援団長(左)ら

 16日の夏の甲子園3回戦で九州学院(熊本)に敗れた国学院栃木。初の8強入りは逃したが、三塁側アルプス席からは約800人の応援団がナインに温かい拍手を送り続けた。

 栃木県大会前に野球部員から応援団長となり、観客席の最前線で仲間を見守ってきた3年生大木康誠(おおきこうせい)さん(18)は「いつも通りプレーしてほしい。応援もこれまで通り全力で」とメガホンを大きく振った。

 試合は初回に1点を先制されて以降、六回まで無得点。七回、「ここからだ」と言わんばかりに応援団は立ち上がり選手たちを強く後押し。しかし打線は安打を放つが得点にはつながらず、反対に終盤に3点を失った。

 昨年まで選手たちと寮生活を共にしていたOBの大学生筋野陽向(すじのひなた)さん(18)は「敗れはしたが、野球に対して真剣で頼りがいのある後輩たちだ」と戦いぶりを評価。試合後には「国栃の歴史を変えてくれた」と目を細めた。

 柄目直人(つかのめなおと)監督の同級生で2000年春の甲子園で九州学院と対戦した清水裕太(しみずゆうた)さん(39)は「ここまでどの試合も素晴らしかった。胸を張って帰ってきてほしい」とナインの健闘をねぎらった。

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