“監視強める”行政が立ち位置示した形に 焼津港・冷凍カツオ盗で漁協に措置命令のワケ【記者解説】

<瀬崎一燿キャスター>

「静岡県内の漁協に措置命令が出されるのは、初めてとのことでしたが、それはなぜでしょうか」

<伊豆川洋輔記者>

「冷凍カツオの水揚げ日本一の焼津港で、そして、少なくとも20年前から行われていた不正を重く受け止めた結果と考えられます。本来、漁協はカツオの水揚げを管理・監督する立場です。その漁協職員が盗みを働いていたという前代未聞の事態。静岡県は漁協を監督する立場でしたが、まさか漁協がそんな悪事を働くはずはないと思っていましたので、管理はある程度、漁協に一任されてきました。今回は静岡県が監督を強化する。言い換えれば、『監視を強める』という立ち位置を示したといえます」

<瀬崎キャスター>

「船会社の間では『焼津に水揚げすると、ほかの港で水揚げするより少なくなる』という話もあったと聞きます。失墜してしまった“焼津ブランド”を取り戻せるのでしょうか」

<伊豆川記者>

「すぐに体質を改善できるかは分かりませんが、静岡県は措置命令で改善の状況を3か月ごとに報告するよう求めていますので、これを誠実に実施することが信頼回復につながるはずです」

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