壱岐の精霊流し 大輪の花火で故人しのぶ 

港に浮かぶ精霊船(右下)と打ち上げられた花火=壱岐市芦辺町

 長崎県壱岐市内で15日、先祖供養の精霊流しがあり、市民らが故人を静かにしのんだ。
 郷ノ浦町では郷ノ浦精霊流し実行委員会(久間辰雄会長)が実施。わらや板を使い、各家庭で作った小さな船がフェリーみしま郷ノ浦発着所に持ち寄られた。
 芦辺町では瀬戸浦会(町田正一会長)が実施。九つの公民館の精霊船が箱崎漁協横の広場に並び、読経と焼香の後、港に浮かべられた。その後、大輪の花火が打ち上げられた。
 同町の主婦、梅嶋松枝さん(75)は「子どもと同じく、孫たちも参加し、手を合わせてくれる。古くからの地域行事が受け継がれて、うれしい」と話した。


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