GASGASがテック3とタッグを組み2023年からMotoGPクラスに参戦。ライダーはポル・エスパルガロが復帰参戦

 8月19日、2022年MotoGP第13戦オーストリアGPが開催されている、オーストリアのレッドブル・リンクでホームグランプリを迎えたKTMは、2023年からグループの傘下であるスペインのメーカーGASGAS(ガスガス)がMotoGPクラスに初参戦するプロジェクトを発表した。そして、ライダーにはポル・エスパルガロが起用されることもアナウンスされた。

 ガスガスはスペインのカタルーニャ州に本社を置くオートバイメーカーで、トライアルやエンデューロ、モトクロス、スーパークロスで数々の成功を収めてきた。2020年からはKTMの傘下に入り、Moto3クラスやMoto2クラスに参戦するAspar Teamを支援してきたが、2023年からはKTMのサテライトチーム、テック3KTMファクトリー・レーシングとタッグを組んでMotoGPクラスに初参戦する。

 オレンジ色のマシンが特徴的なテック3KTMファクトリー・レーシングだが、ガスガスとタッグを組み『GASGAS Factory Racing Team(GASGASファクトリー・レーシング・チーム)』として2023年からは赤と白のカラーリングで参戦することになる。ライダーには2017年から4年間、レッドブルKTMファクトリー・レーシングで戦ったポル・エスパルガロを起用する。

テック3に復帰参戦するポル・エスパルガロ

 ポル・エスパルガロは、2006年からロードレース世界選手権に参戦しており、2013年にMoto2クラスで王者に輝くと翌年にMotoGPクラスでデビューを果たした。2014年からモンスター・ヤマハ・テック3からMotoGPクラスに昇格し、2017年から2020年までレッドブルKTMファクトリー・レーシングで戦った。

 そして、2021年からの2年間はホンダのワークスチームのライダーとしてレプソル・ホンダ・チームからMotoGPクラスに参戦し、チームメイトでありMotoGP王者のマルク・マルケスと2年間ともに戦ってきた。しかし2023年からはテック3としては7年ぶり、KTMとしては3年ぶりに復帰し、新生KTMから赤色のマシンを駆ることになる。また、ライダー2人目はまだ決まっておらず、どのライダーがポル・エスパルガロのチームメイトを務めるのか期待が高まる。

8月19日に行われたKTMのプレスカンファレンスの様子

 KTMのモータースポーツディレクターを務めるピット・バイラーは以下のようにコメントしている。

「ガスガスはウイニングブランドです。MXGP、スーパークロス、エンデューロ、ラリー等の競技で既に信じられないほどのパフォーマンスレベルに到達し、グランプリ、メインイベント、ワールドタイトル、総合優勝トロフィーを獲得してきました。我々にとって、比較的に新しいブランドであり、新しい目標でもあります。『ザ・レッド』をフォローするファンにストーリーを楽しんでもらえることを願います」

「我々の強力なパートナーであるアスパル・チームのおかげで、ガスバスのバイクが『Moto2』と『Moto3』の上位に進出しているところを見ることができました。最終的に最も困難なクラスでも同じことが見られることができれば素晴らしいです。エルベ・ポンジャラルとテック3・ファクトリー・レーシングには、オープンマインドを維持してくれ、『GASGAS Factory Racing Team』になるための変更を本当にサポートしてくれたことに感謝します。それがエキサイティングかつディファレントだと思います」

赤と白のカラーリングを纏ったGASGASのMotoGPマシン
赤と白のカラーリングを纏ったGASGASのMotoGPマシン
赤と白のカラーリングを纏ったGASGASのMotoGPマシン
赤と白のカラーリングを纏ったGASGASのMotoGPマシン
赤と白のカラーリングを纏ったGASGASのMotoGPマシン

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