<島原半島・涼巡り> “ふわふわ”の口溶け 「狸山まんじゅう」のかき氷(雲仙市国見町)

旬のモモのかき氷を味わう子どもたち=雲仙市国見町、狸山まんじゅう

 長崎県雲仙市国見町の多比良港から県立百花台公園へ上る国道沿いに立つ老舗和菓子店「狸山まんじゅう」。創業75年、屋号のまんじゅうが名物だが、5~10月は“行列のできるかき氷店”としても有名だ。
 店内で提供されるかき氷は数量限定。午前9時から配られる予約整理券が必要だが、列に並ぶ価値があると思える逸品。季節のフルーツと手作りの濃厚なソースの彩りが美しく、ふわふわの氷は優しい口溶けで、頭が「キーン」とならない絶妙な冷たさも良い。

「狸山まんじゅう」への地図

 「最新のかき氷器を使い、刃は日本刀の製法を伝承する島原市の鍛冶屋吉光で磨いてもらっている」。3代目店主の豊田康裕さん(49)が、最高の氷を削り出し続けている。
 テイクアウトのシンプルなかき氷は予約なしで注文ができ、店先のベンチには、うれしそうに氷を口に運ぶ笑顔が並ぶ。


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