1100万年前の化石発掘 那珂川で親子ら体験 那須烏山市教委主催

貝の化石を掘り出す親子

 【那須烏山】郷土の地形や地層、歴史などをまちづくりに生かす、市の「ジオパーク構想」の推進に向けた市教委主催の生涯学習講座「化石発掘隊」が20日、那珂川町吉田の那珂川河川敷で開かれ、親子連れら約20人が身近な貝の化石発掘を楽しんだ。

 講座は柏村勇二(かしわむらゆうじ)市社会教育指導員を講師に、市内外の化石産地で発掘を体験する内容。本年度3回目のこの日、参加者は吉田貝層と呼ばれる約1100万年前の地層が表出した場所を訪れ、ホタテやツキヒガイ、フジツボの仲間など、豊富に埋もれている化石類を黙々と掘り出した。

 直径10センチ大の貝の化石をいくつも掘り当てた茨城県常陸大宮市、会社員葛西絢子(かっさいじゅんこ)さん(38)と綜太郎(そうたろう)君(8)の親子は「掘り出した化石をクリーニングして、何の化石かまで特定するところが講座の魅力。掘りながら、どんな形の化石が現れるのか想像するのも楽しい」と笑顔で話した。

 講座は10、11月と来年3月の第3土曜も開催する。

 (問)市教委生涯学習課文化財グループ0287.88.6223。

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