四国総体・ソフトボール男子 大村工が4大会連続4強 エース遠藤が完封

【ソフトボール男子準々決勝、光明学園相模原-大村工】2安打完封した大村工のエース遠藤=高知県立春野総合運動公園野球場

 全国高校総合体育大会(インターハイ=躍動の青い力 四国総体2022)は21日、高知市で2競技が行われ、長崎県勢はソフトボール男子の大村工が3回戦と準々決勝を突破して、4大会連続(2020年は中止)で4強入りした。
 大村工は3回戦で明石(兵庫)に9-0の五回コールド勝ち。初回に中村の満塁弾で先制すると、二回に岩永のバント安打を足掛かりに、松尾、山本、上野、中村の連打で5点を加えた。
 準々決勝はエース遠藤が光明学園相模原(神奈川)を完封。1-0で競り勝った。初回に松尾の内野安打と犠打などで無死一、三塁とした後、山本のたたきつけた遊ゴロの間に先制。この1点を遠藤が守り抜いた。
 22日は同市で2競技を実施する。

◎エース遠藤が“関東王者”を完封 2安打10三振

 緊迫の投手戦だった。ソフトボール男子準々決勝、大村工は関東王者の光明学園相模原(神奈川)を1-0で退けた。打線は球速120キロ右腕の動くボールに手を焼いて散発3安打、毎回の7三振に抑えられたが、負けじとエース遠藤が被安打2、10奪三振で完封。バックの好守も相次ぎ、全員で1点を守った。
 遠藤は「初回から集中できた」と高低を有効に使った。主将で捕手の上野が「ピンチでの調整は特に良かった」と振り返ったように、連打を許した四回無死一、二塁のピンチは、4、5番を連続三振で切り抜けた。それ以外は二塁を踏ませない圧巻の投球。ハイライズを何度も振らせて、ここぞのカウントで低めのチェンジアップも決めた。
 そのエースが強調したのは「仲間の好プレー」。三回は上野が少しの遅れも許されないボテボテの打球を素早く処理。四回2死一、二塁の場面は、遊撃からの乱れた送球を一塁村江がベースを踏んだまま倒れ込んでつかんだ。さらに会場が沸いたのは六回。この回から入った左翼鰯谷が大飛球をフェンスに激突しながらキャッチ。分厚く、堅い守りだった。
 これで春夏日本一まであと2勝に迫った。準決勝の相手は、これまで練習試合を含めて最も対戦してきた鹿児島工。7月の全九州大会も1-0の接戦だった。遠藤は「ここを倒して決勝のことは考える」と一戦必勝を誓い、上野は「新しいことをするわけじゃない。やってきたこと、みんなを信じてやるだけ」と自らに言い聞かせていた。


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