野岩鉄道、観光用列車に改装計画 誘客へ、家族で楽しめる空間に

観光用列車への改装を目指す「6050型」車両(野岩鉄道提供)

 会津鬼怒川線を運営する野岩鉄道(日光市藤原、二瓶正浩(にへいまさひろ)社長)が、新たな誘客戦略として1986年の開業当初から運行する車両「6050型」2編成(1編成2両)のうち、1編成を観光用列車に改装する計画を進めている。同型を運行するのは現在、同社が唯一という。新型コロナウイルス禍などで乗客数が減少する中、付加価値を高めて観光客や家族連れの利用拡大を狙う。改装費用1500万円は全額クラウドファンディング(CF)での調達を目指しており、10月7日まで支援を募っている。

 同社によると、乗客の約98%は沿線にある温泉やスキー、登山などに訪れる観光客。最盛期の91年は年間117万人が利用したが、少子化の進展や自家用車の普及などで年々減少。コロナ禍の影響もあり、2021年度の乗客数は17万6千人だった。

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