真鶴名簿不正 別の名簿も町議選で流出 湯河原町議が撮影

真鶴町役場

 真鶴町の選挙人名簿不正使用問題を巡り、松本一彦町長が持ち出したものとは別の名簿を土屋由希子・湯河原町議(40)が撮影して外部に持ち出し、木村勇・真鶴町議(39)ら2人と交流サイト(SNS)上で共有していたことが23日、分かった。公職選挙法や町要綱では名簿の複写や撮影、第三者への提供などを認めておらず、3人は松本氏の関与を否定した上で「認識が甘く、軽率な行動だった」と陳謝している。

 関係者によると、土屋氏と木村氏らは昨年9月、選挙はがきに使用するリスト作成のため、町選挙管理委員会に名簿閲覧を申請。公選法などでは閲覧は手書きの複写のみが認められているが、土屋氏が持ち込んだタブレット型端末を使い、有権者の氏名、年齢、性別、住所が記された名簿約800人分を接写したという。

 土屋氏は画像データを木村氏の支援者の男性に送信。男性がパソコン入力したデータを使い、木村氏は同月行われた真鶴町議選で選挙はがきを約800枚送ったという。同選挙で木村氏は初当選した。画像データはすでに削除したという。

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