隠崎さん大臣賞 日本伝統工芸展 岡山勢5年ぶり入賞、13人入選

隠崎隆一さん

 第69回日本伝統工芸展(日本工芸会など主催)の審査結果が24日付で発表され、陶芸、染織など7部門に計554人が入賞・入選した。岡山県内からは陶芸の隠崎隆一さん(72)=瀬戸内市長船町磯上=が文部科学大臣賞に輝き、郷土勢で5年ぶりの入賞を果たしたほか、13人が入選した。

 受賞作「備前白泥混淆(こんこう)花器」は、泥漿(でいしょう)を吹き掛けた白い肌が目を引く。シンプルな造形が、何種類もの土を合わせて生み出す、豊かなまだら模様を引き立てる。隠崎さんは「茶褐色の印象が強い備前焼でも、作り方を変えれば幅広い作品ができることを評価してもらえてうれしい。自分流のやり方でさらに変容させていきたい」と話した。

 同展は9月14日に東京会場(日本橋三越本店)で開幕した後、全国巡回する。岡山会場(山陽新聞社など主催)は11月17日~12月4日、岡山市北区天神町の県立美術館で開かれる。

 県内入選者は次の皆さん。(敬称略、○は初入選)

 陶芸=伊勢崎淳、川端文男、山本雄一(備前市)小山陽子(瀬戸内市)久保田厚子(総社市)豊福博、宮尾昌宏(和気町)○横山ゆきえ(矢掛町)▽金工=佐故龍平(岡山市)▽木竹工=小椋芳之(津山市)○宗近嘉毅(美咲町)▽諸工芸=岩本文子(岡山市)○丸山昌子(倉敷市)

© 株式会社山陽新聞社