5日先の「警報級の高潮」、早期注意情報を発表へ 気象庁、9月8日から

台風による高潮や高波の被害に見舞われた横浜市金沢区の産業団地=2019年9月

 台風や発達した低気圧などで発生する高潮のリスクを早めに知らせるため、気象庁は9月8日から、早期注意情報を発表する。当日から5日先までに「警報級の高潮」となる可能性をウェブサイトに表示する。

 警報級となる可能性を「高」か「中」で示す早期注意情報は、大雨や大雪、暴風、波浪については既に運用されている。高潮に関する予測の精度が向上したことから、新たに提供することにした。天気予報に合わせて毎日発表する。

 災害の危険度に応じて定められた5段階の警戒レベルでは、レベル1に位置付けられる。同庁は「沿岸部に立地する施設の対策や早めの避難準備に役立ててほしい」としている。さらに危険性が高まった場合には高潮警報などを出す。

 近年の台風では、高潮の被害が相次いでいる。2018年の台風21号で関西国際空港が浸水。東京湾を通過した19年の台風15号(房総半島台風)では、横浜市金沢区の臨海部が高潮や高波の被害に見舞われた。

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