ジョアン・ミル、オーストリアGPの転倒で右足骨折。15日間の安静で第14戦サンマリノGPは欠場/MotoGP

 8月21日、2022年MotoGP第13戦オーストリアGP MotoGPクラスの決勝がオーストリアのレッドブル・リンクで行われ、ジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)は今季11度目の転倒を喫しリタイアで終えて右足を骨折したことにより、次戦の第14戦サンマリノGPは欠場すると発表した。

 ミルは、初日に総合15番手と後方に沈んでしまうが、2日目のFP3で自己ベストタイムを更新してトップ10入りを果たして、ダイレクトでQ2へと進んだ。タイムが接近する難しい予選Q2となったが、ミルは1分29秒255を記録して8番グリッドを獲得してレースに挑むこととなった。ミルは3列目8番手グリッドから好スタートを決めてトップグループに加わるが、1周目の4コーナーでハイサイドを起こして大きく宙を舞い、グラベルに強く叩きつけられてしまう。すぐにメディカルセンターへ搬送され、レントゲン検査を受けた結果、右踵に骨折及び骨片剥離が確認された。

 レース終了後にミルは「今日はスタートが決まり、順調にポジションを上げてうまくフロントグループに加わることができたんだけど、4コーナーの進入で突然リヤのグリップを失って転倒をしてしまった。かなり大きなハイサイドだったのでこの程度の怪我で済んでラッキーだったと思っているよ」と語っていた。

 さらに翌日の22日、靭帯を含むその他箇所の検査のためMRIスキャンを受けることが決まっていたため「サーキットのメディカルセンターでのチェックでは右踵の両側に小さな骨折があり、骨片が確認されているので、明日再度靭帯のダメージ等がないかをMRIスキャンで詳しく検査することになっている。骨折自体はそれほど酷くないようだけど、骨片や靭帯の状態が確認できてからその後の治療方法や回復時間等を伝えることができると思う」とコメントをしていた。

ジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)/2022MotoGP第13戦オーストリアGP

 レース終了後に活動の拠点アンドラに帰国後、翌日の8月22日に検査を受け、さらに23日には出身地のマヨルカ島に移動して2日間にわたって検査を受けた結果、右足首の距骨に小さな骨折と、距骨靭帯の損傷が判明した。

 そのため医師から、15日間は絶対安静と助言を受けたことから、9月2〜4日にミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催される第14戦サンマリノGPは欠場することになった。次戦を欠場するに当たってミルは次のように述べている。

「残念なことにミサノでのレースを欠場することになるけど、アラゴンには戻れるはずだ。日曜のハードクラッシュから僕を守り、深刻な怪我を回避してくれたダイネーゼとAGVに感謝したい。タフなシーズンだけど、僕をサポートしてくれるチームとすべての人たちに、もっと良い瞬間をもたらすために、より強くなって戻ろう」

 負傷してしまったミルだが、9月16〜18日にスペインのモーターランド・アラゴンで開催される第15戦アラゴンGPへの復帰を目指して、怪我の治療に専念する。

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