北陸新幹線福井駅の建築工事が完了 越前和紙や笏谷石、福井県産木材…和の空間

天井部に福井県産木材、柱部分に越前和紙が用いられている福井駅のコンコース(鉄道・運輸機構提供)

 2024年春に開業する北陸新幹線福井駅の建築工事が8月26日までに完了した。コンコースや待合室には越前和紙や笏谷石、福井県産木材が随所に使われ、格調高い和の空間となっている。建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が同日発表した。

 金沢―敦賀間で県内に新設される4駅のうち、建築工事の完了は福井駅が初めて。芦原温泉駅と越前たけふ駅は9月中、敦賀駅は23年秋ごろに完成予定。

 福井駅は「太古から未来へ~悠久の歴史と自然がみえる駅」をデザインコンセプトに20年10月、本格的に建築工事に着手した。1階のコンコースは天井や柱に県産木材や越前和紙を用いて福井の悠久の歴史を表現。2階部分のホームは、屋根のトップライトから木漏れ日のような光が差し込み、ゆったりとくつろげる空間となっている。ホーム上には駅名標も設置された。

 引き続き、電気や機械など設備工事を進め、23年夏ごろまでに完成する。

 福井駅はJR北陸線とえちぜん鉄道福井駅舎に挟まれているため、ホームが一つ、線路が二つの「1面2線」(幅23メートル)と呼ばれるコンパクトな構造。コンコースや駅務室で構成する1階は約3100平方メートルで、ホームがある2階部分は約6300平方メートル。

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 金沢―敦賀間では小松駅(石川県)も26日までに建築工事が完了した。

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