諫早の「轟峡」一部再開 親子3人死傷の事故以来2年ぶり 長崎県

自然プールへの入り口にあったフェンスを撤去する諫早市職員=同市、轟峡

 親子3人が死傷したのり面崩壊事故を受け閉鎖が続いていた長崎県諫早市高来町の轟峡について、施設を管理する市は26日、安全が確認できた一部エリアの立ち入り禁止措置を解除した。利用再開は2020年7月の事故発生以来、約2年ぶり。
 解除されたのは、渓流を利用した自然プールと第2駐車場、第3駐車場の計3カ所。午前10時、市職員らがフェンスやロープを撤去した。銀鈴渓遊歩道も近く再開する予定。
 再開に当たっては、轟峡の12カ所に大雨や土砂災害などに関する警報発令時などに立ち入りを禁止するとした看板を設置した。
 事故現場そばから、復旧工事に伴い自然プール近くに移転した飲食店も同日、「轟涼庵(ごりょうあん)」の新たな店名で正式オープン。代表の水上康彦さん(51)は発生時に店内にいて、のり面崩壊に気付き110番した。「痛ましい事故が二度と起きないよう、市は安全管理を徹底してほしい」と注文した上で「先が見えず2年間長かった。この日を待ちわびていた。これから紅葉の季節を迎える。多くの人に楽しんでほしい」と話した。


© 株式会社長崎新聞社