「鎌倉殿」の13人、選ばれ方は… ドラマと実際、セミナーで学ぶ

ドラマと実際の制度との違いなどを解説する講師の渡辺さん(右)=大和市文化創造拠点シリウス

 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を楽しんで見てもらうためのセミナーが27日、神奈川県大和市文化創造拠点シリウス(同市大和南1丁目)で開かれた。

 セミナーで講師を務めた県立歴史博物館学芸員の渡辺浩貴さんは、実際の鎌倉幕府の制度と比較しながら、会場にドラマのシーンを映して解説していった。

 渡辺さんは、タイトルにもなっている御家人13人の合議制について「13人が集まっていると思われがちだが、実際はそういうシステムではなかった」と指摘。「当時は兄弟の遺産相続争いなどの訴訟案件が多く、2代将軍ではさばき切れなかったので、処理するための窓口を13個設けるというのが13人の選ばれ方」と説明した。集まった参加者は、ドラマだけでは分からない歴史の深みを学んだ。

 セミナーはNHK横浜放送局と大和市が主催、神奈川新聞社の協力で行われ、約200人が参加した。

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