<島原半島・涼巡り>石像並ぶ水くみスポット 舞岳源水(島原市有明町大三東)

大小64体の石像も並ぶ山中の水くみスポット「舞岳源水」=島原市有明町大三東

 木漏れ日が降り注ぎ、吹き抜ける風が木々を揺らす。静寂に包まれた深緑の森は目にも爽やかで、日常生活の喧騒(けんそう)をふと忘れてしまう。澄んだ空気とともに味わう冷たい清水のうまさが、体全体に染み渡る。
 島原市と雲仙市を結ぶ県道58号線沿いにある案内看板が目印。山側に折れ、しばらく山深い道を進むと、水くみスポット「舞岳源水」にたどり着く。七福神や観音様、カエルなど大小64体の石像が並び、縁起が良い雰囲気もたっぷり。
 管理する島原市農林課によると、地下約300メートルから湧出する水量は1日当たり約30トン。「おいしい水」と口コミで広がり、長崎県内外から年間1万人程度が訪れる。担当者は「山中なので涼しげなのも魅力」とPR。市内の60代男性は「ここの水を料理に使うと白飯やみそ汁がうまくなる。森林浴の効果なのか体調も良い」と話す。

舞岳源水(島原市有明町大三東)

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