農業収入保険の加入急増、既に最多2756件 災害多発、助成も後押し 栃木県内まとめ

農業経営の収入保険の加入・支払い実績

 新型コロナウイルス禍や自然災害などの影響を受けた農家の減収を穴埋めする農業経営の収入保険で、県内の本年度の加入件数は7月末までの4カ月間で2756件となり、前年度1年間より既に25.7%増えていることが28日までに、県農業共済組合のまとめで分かった。災害の多発などを受け、県内農家の危機管理意識が高まっているほか、市町の保険料助成の動きも後押ししているとみられる。ただ、加入率は約27%にとどまっており、同組合は農家の経営維持に向け、加入促進を図っていく考えだ。

 収入保険は青色申告する農業者の個人・法人が対象。自然災害や作物価格の下落などで収入が基準年の9割を下回った場合、減少額の9割を上限に補償する。

 同組合によると、県内の保険対象は約1万100件。収入保険が導入された2019年度の加入件数は898件で、20年度1463件、21年度2193件と順調に伸びている。

© 株式会社下野新聞社