福山城(広島・福山市)が、28日、リニューアル・オープンしました。イベントは前日から開かれ、訪れた市民などが城の節目を盛大に祝いました。
【写真を見る】全国唯一 “鉄板張り” 天守 生まれ変わった福山城 開城を祝う 「福山のシンボル 観光に期待」
オープン前夜の点灯セレモニー。江戸時代に福山藩主だった阿部家の現在の当主などが参加しました。およそ2年間の大規模改修工事を終えた福山城天守や「鏡櫓」が、初めてライトアップされました。
訪れた子どもたち
「楽しかった」「最高」
リニューアルに向け、市民や企業などから集まった寄付金は、目標を上回るおよそ11億円。福山城は、全国で「ここだけ」とされる天守北側の “鉄板張り” など、かつての姿が復元されました。
これから毎日、日没から午前0時まで灯りで照らされます。
特別開放された天守前広場には、国の重要文化財「筋鉄御門」から待ちかねた人たちが続々と「入城」しました。
訪れた人たち
「福山市民にとっては、あって当たり前みたいな存在で、子どもたちも連れて来られるようにしたいです」
そして、28日、築城400年の節目を迎え、リニューアルオープン。
地元の伝統芸能など、1日を通して開かれた多くの記念イベントで城がにぎわいました。
福山市 枝広 直幹 市長
「46万市民の願いがかなった瞬間、本当にうれしく思っています。この城を全国に発信していきたい」
城郭には改修された「御湯殿」や「月見櫓」など、天守以外の6つの施設があります。1日限定で初めて全てが同時公開されました。
午後から一般開放された天守。内部は全国でも珍しい博物館です。
事前に予約をした人たちが、体験型コーナーや大型スクリーンの映像を楽しんだり、展示資料を見学したりしていました。
訪れた人たち
「リニューアルオープンを楽しみにしていたので、おじゃまできてよかったです。100年、200年、これからずっと輝いていてほしいと思う」
「福山の新しいシンボルとして1つの観光の柱になるのではないかと期待したい」
市内では、来年1月末まで「福山城400年博」としてさまざまなイベントが予定されています。
フィナーレを飾るのは、12月2日からの「チームラボ 福山城 光の祭」です。
戦禍で焼失し、昭和に再建された福山城。令和に生まれ変わった「市民のシンボル」は、これからも福山を見守り続けます。