書と音楽のパフォーマンスで花添え 文化×観光のシンポジウム開催

栗田さん(左から2人目)らの演奏に合わせて書道作品を書き上げた小杉さん(右)=30日午後、県総合文化センター

 観光などと連携して文化資源を磨き上げ、地域振興につなげる「“文化×観光”が地域の未来を拓(ひら)く キックオフ・シンポジウム」が30日、県総合文化センターで開かれ、市町の担当者や観光事業者ら約150人が参加した。

 本県文化の新たな魅力を創造・発信しようと、県が初めて開催した。書と音楽のパフォーマンスでは、とちぎ未来大使でジャズピアニストの倉沢大樹(くらさわだいじゅ)さんやフルート奏者の栗田智水(くりたともみ)さんが奏でる演奏に合わせ、鹿沼市出身の書道家小杉卓(こすぎたく)さんが「伝統」と「革新」の二つをテーマにした作品を勢いよく書き上げた。

 日本観光振興協会の久保田穣(くぼたみのる)理事長が基調講演し、観光立国推進基本法や文化観光推進法の概要に加え、今後の文化観光の方向性を説明した。本県には日光や益子焼など数多くの文化芸術資源があるとして、「外国人に長く滞在してもらえるよう、地域の方々が連携して施策を組み立ててほしい」と訴えた。

 「文化×観光の未来」と題したパネルディスカッションも行われ、樋口誠司(ひぐちせいじ)秀明大観光ビジネス学部准教授がコーディネーターを務め、県内の観光や文化を担う関係者が将来に向けたビジョンを語り合った。

栗田さん(左)らの演奏に合わせて書道作品を書き上げる小杉さん(右)=30日午後、県総合文化センター

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