今夏鎌田大地がベンフィカに移籍するのではないかと伝えられており、ますます注目を集めているポルトガルリーグ。
今回は、そのポルトガルリーグの1部で戦った日本人選手を特集してみよう。
廣山望
所属クラブ:ブラガ
シーズン:2002~2003
出場数:8試合0得点
ジェフユナイテッド市原を2000年限りで退団してパラグアイに渡り、海外でのキャリアをスタートさせた。セロ・ポルテーニョとスポルチ・レシフェを経て、ポルトガルの中堅クラブであったブラガへと加入した。
実はポルトガルのリーグでプレーした初の日本人選手であり、その後モンペリエへ移籍したことによりリーグアンで最初にプレーする日本人にもなっている。
相馬崇人
所属クラブ:マリティモ
シーズン:2009~2010年
出場数:27試合2ゴール
東京ヴェルディと浦和レッズでプレーしたあと、2009年に海外移籍を期して退団。なかなかクラブが決まらなかったものの、最終的にはポルトガルのマデイラ諸島にあるマリティモへと移籍することになった。
クリスティアーノ・ロナウドの故郷でもある島で左サイドバックとして27試合に出場し、ポルト戦で見事なゴールを決める活躍も見せたものの、1シーズンで日本へ復帰している。
田中順也
所属クラブ:スポルティング
シーズン:2014~2016年
出場数:20試合5ゴール
現在FC岐阜でプレーしている「TJ」こと田中順也は、ポルトガルでプレーした日本人としては3人目となる。柏レイソルでの活躍が認められ、2014年夏にスポルティングへと加入した。
ブラガ戦では途中出場から見事なフリーキックを叩き込むなど、スーパーサブとしてかなりの得点力を見せた。しかし2年目にはほとんど出場機会がなくなり、2016年の冬に柏レイソルへと復帰している。
亀倉龍希
所属クラブ:ポルティモネンセ
シーズン:2013~2019年
出場数:6試合0ゴール
ポルティモネンセのオーナーであるテオ・コンスタンチンの息子に当たり、通称「テオ・リュウキ」。選手としてはあまり知られていないが、ポルティモネンセで長くプレーし1部リーグでも6試合に起用されている。
東京ヴェルディユース時代には中島翔哉の1年後輩だった縁もあり、引退後は彼の通訳などを務めサポートしている。
中島翔哉
所属クラブ:ポルティモネンセ、FCポルト
シーズン:2017~2019,2019年~
出場数:102試合18ゴール
2017年に欧州へと渡り、数少ないポルトガルリーグでの成功例となった中島翔哉。ただこのところはそうとも言い難い状況にはなっているが…。
2017年にFC東京からポルティモネンセに加入し、初年度から10ゴールを決める活躍を見せる。2年目の途中には大きな額でカタールリーグへ買われたが、なぜか半年でそれより安い額の移籍金でFCポルトと契約。今もなお謎めいた取引として伝えられている。
UAEのアル・アインヘ貸し出された直後に大きな怪我で離脱したことも不運だったが、昨季はポルトから貸し出されたポルティモネンセで復活の兆しを見せていた。今季は果たしてどうなるのか…。
権田修一
所属クラブ:ポルティモネンセ
シーズン:2019~2020年
出場数:15試合0ゴール
本田圭佑がオーナーを務めたオーストリアのSVホルンでプレーした経験もある権田修一。帰国したあとはサガン鳥栖に所属して活躍を見せ、2019年1月に改めて欧州へと挑戦することを決断した。
ポルティモネンセではレギュラーを掴んだ時期もあったものの15試合のみのプレーとなり、2021年に清水エスパルスと契約して再びJリーグへ。日本代表でもポジションを掴むなど、欧州での経験を生かして復活を遂げている。
前田大然
所属クラブ:マリティモ
シーズン:2019~2020年
出場数:23試合3ゴール
日本屈指の快速アタッカーは、松本山雅FCでデビューして「何だこのスピードは」と大きな話題に。それから水戸ホーリーホックへのローン移籍を経験し、コパ・アメリカ2019で日本代表にも初出場した。
彼がポルトガルに移籍したのは2019年7月、松本山雅FCからの期限付き移籍だった。1シーズンで23試合に出場したが、2020年夏には横浜F・マリノスへと改めて貸し出されることになり、Jリーグへ復帰しリーグ優勝に貢献した。
その活躍が認められ、恩師アンジュ・ポステコグルー監督が率いるセルティックへと移籍。再び欧州でそのスピードを見せつけている。
安西幸輝
所属クラブ:ポルティモネンセ
シーズン:2019~2021年
出場数:54試合1ゴール
東京ヴェルディの下部組織で育成されたサイドバックで、デビューからまもなくレギュラーに定着。持ち味の攻撃力を生かしてJリーグで存在感を見せ、2018年には鹿島アントラーズへと引き抜かれた。
そして2019年7月には権田修一が所属していたポルティモネンセへと加入。ポルトガルで2シーズンを過ごし多くの試合に出場したもののステップアップはならず、昨年夏に鹿島アントラーズへと復帰している。
西村拓真
所属クラブ:ポルティモネンセ
シーズン:2020年
出場数:2試合0ゴール
ロシアリーグで欧州のキャリアをスタートさせた西村拓真が、Jリーグ復帰前に少しだけ所属していたのがポルトガルリーグのポルティモネンセだった。
ベガルタ仙台から2018年にCSKAモスクワへと加入するという驚きの移籍を行ったが、あまり出場機会は与えられず。2020年1月にポルティモネンセと契約したが、本人の希望により3月で退団。期限付き移籍でベガルタ仙台へと再加入し、その後横浜F・マリノスに移籍している。
食野亮太郎
所属クラブ:リオ・アヴェ、エストリウ・プライア
シーズン:2020~2022年
出場数:35試合5ゴール
ガンバ大阪では主にU-23でのプレーが長かった食野亮太郎。しかし2019年にいくつかの鮮烈な場面を見せたことで急速に評価を高め、2019年8月にはマンチェスター・シティと契約した。
労働許可の基準を満たしていないこともあって、2019-20シーズンにはスコットランドのハーツへ。さらに次年度からはリオ・アヴェ、エストリウに貸し出されたものの、あまり活躍することは出来ず。今夏は古巣のガンバ大阪へと復帰することになった。
藤本寛也
所属クラブ:ジウ・ヴィセンテ
シーズン:2020年~
出場数:73試合4ゴール
東京ヴェルディのユースで育ち、2018年にトップチームへ昇格。1年目から25試合に出場するなどして評価を高め、Jリーグで3年目の途中にジウ・ヴィセンテへのローン移籍が発表された。
昨季はレギュラーとして貴重な働きを見せ、この2シーズンでのプレーが認められて今季は完全移籍に。ヨーロッパカンファレンスリーグの予選にも出場したが、菅原由勢が所属しているAZアルクマールに敗れて本戦には届かず。
守田英正
所属クラブ:サンタ・クララ、スポルティング
シーズン:2021年~
出場数:63試合4ゴール
大卒でJリーグにデビューした立場ながら、川崎フロンターレでメキメキと頭角を現し、25歳での海外移籍に成功している守田英正。大西洋に浮かぶアゾーレス諸島にあるサンタ・クララで重要な選手となった。
日本代表でも絶対的な存在になり、ポルトガルリーグ屈指のボランチとなったことで今夏名門スポルティング・リスボンへのステップアップを決断。今シーズンはチャンピオンズリーグでの活躍も期待されている。
中村航輔
所属クラブ:ポルティモネンセ
シーズン:2021年~
出場数:3試合0ゴール
柏レイソルの下部組織を経て、期限付きで加入したアビスパ福岡でのプレーで大ブレイク。圧倒的な反射神経で数々のシュートを弾き続け、柏に復帰した2017年には日本代表にも招集されるなど「将来を担う守護神候補」となった。
ただ2018年に2度の脳震盪を負ってしまったことがきっかけとなり長期離脱。後にキム・スンギュの加入もあってポジションを失ってしまい、2021年に海外への挑戦を決断した。
田川亨介
所属クラブ:サンタ・クララ
シーズン:2022年~
出場数:16試合5ゴール
今年1月にFC東京からサンタ・クララへと期限付き移籍した田川亨介。加入からまもなくボアヴィスタ戦で初ゴールを決め、半年間で5点を決めるなど結果を残した。
今季は背番号を9に変えてレギュラーに定着。2022-23シーズンの初ゴールはまだ決めていないが、第3節のアロウカ戦ではアシストを記録した。
小川諒也
所属クラブ:ヴィトーリア・ギマランイス
シーズン:2022年~
流通経済大学付属柏高から2015年にFC東京へと加入し、サイドバックとして日本屈指の存在となっていった小川諒也。長友佑都の加入後もポジションを守るなど実力を証明し、今夏ついに海外への挑戦を決断した。
加入したヴィトーリア・ギマランイスはポルトガルリーグでFCポルト、ベンフィカ、スポルティング・リスボンに次ぐ人気クラブとして知られている。小川はUEFAカンファレンスリーグの予選で4試合に出場し、アシストを1つ記録している。
新井瑞希
所属クラブ:ジウ・ヴィセンテ
シーズン:2022年~
出場数:7試合0ゴール
かつて本田圭佑がオーナーを務めていたSVホルンでプレーしていたことでも知られている新井瑞希。日本に戻ってからはSC相模原、カターレ富山、東京ヴェルディに所属したが、今夏再び欧州へと渡った。
シーズンの開始から主力の一人としてプレーしており、UEFAカンファレンスリーグと国内リーグをあわせて7試合のすべてに出場している。
渡井理己
所属クラブ:ボアヴィスタ
シーズン:2022~
出場数:2試合0ゴール
徳島ヴォルティスから期限付き移籍で今夏ボアヴィスタへと加入した渡井理己。現地では「マサ」と呼ばれているそうだ。
合流が遅かったこともあって出遅れてはいるものの、第3節のカーザ・ピア戦で初めて途中出場からデビューしている。
邦本宜裕
所属クラブ:カーザ・ピア
シーズン:2022年~
出場数:4試合1ゴール
かつては日本でも屈指の若手選手と呼ばれ期待された邦本宜裕。トラブルによってJリーグを離れたあとは韓国へと渡り、慶南FCと全北現代で活躍を見せ、サッカー選手としての評価を高めていった。
ただ今年飲酒運転問題によって韓国を離れざるを得なくなり、新天地をポルトガルに求めた。昇格1年目のカーザ・ピアに加入し、先週末は素晴らしいゴールを決めて勝利に貢献している。
川崎修平
所属クラブ:ポルティモネンセ
シーズン:2021年~
出場数:0試合0ゴール
【写真】プレミアリーグを戦った日本人選手「ベストな5名とワーストな5名」
ガンバ大阪のユースからトップへと昇格し、若くしてJ3で中心的な選手となった川崎修平。AFCチャンピオンズリーグでのハットトリックによって大きな話題を集め、昨年ポルトガルに渡った。
ただポルティモネンセではまだリザーブでのプレーにとどまっており、トップチームでは1試合も出場していない。