カナダの人気ロックバンドのボーカル 性的被害で18~23歳の4人に訴えられる 本人は合意と主張

カナダの人気ロックバンド、アーケイド・ファイアのフロントマン、ウィン・バトラー(42)が、性的被害に遭ったとして4人から訴えられた。2015年から20年までの間のことで、被害者らは当時18歳から23歳。ウィンは合意の上での行為だったと主張している。

被害者の1人は21歳だった2015年にウィンから2度性的暴行を受けたとピッチフォークに話し、他の3人の女性もウィンから望まない接触、キス、性器の写真といった性被害を受けたと告発。「年齢や力関係の差を考えると不適切だった」と指摘している。

この訴えにウィンは声明を発表。当時自分がうつを患い、アルコールを大量に摂取していたものの、これらの人々との関係は合意であり、妻でバンドメンバーでもあるレジーヌ・シャサーヌもそのことを知っていたとしている。

「私はレジーヌを心から愛している。20年間を共にし、音楽、人生におけるパートナーで、ソウルメイトだ。自分のそばに彼女がいることを幸運に感じ感謝している。しかし時には、父親、夫、バンドメイトとして自分が描く理想像とバランスを取るのが難しいことがある。今日、自分の人生、愚かな判断、間違いについて誤解を解きたいと思っている」と釈明。

「私は結婚とは別に合意した関係を持っていた。これを話すのは簡単なことじゃない、このことを息子とシェアするのはこれまでの人生で最も困難なことだ。ほとんどの関係は短期間のもので、妻も知っている。かつて私達の結婚はかなり常識から外れたものだった」と続けた。

また、「実際に会ったり、ライブやソーシャルメディアで私は人々とつながった。後ろめたいメッセージをシェアしたこともある。重要な事は、どの関係も合意のもと、成人同士のものであったということ。そうではなかったという発言は、深く修正主義的で、単に間違っている」とコメント。

「相手の意志に反して女性を触ったことは一度もないし、それに関連したことも単に虚偽だ。私が女性に無理強いしたり、性的好意の要求をしたという主張について強く否定する。単に、明らかにそのような事は起こらなかった。全ての関係は合意だったが、自分の行動で傷つけた人々には大変申し訳なく思っている。人生はたくさんの痛みや間違いで満ちているが、誰かの痛みの元凶となりたいなどとは決して思わない」と反論した。

そして30代の頃は幼少期の虐待やメンタルヘルスに悩まされていたことを吐露。家族が流産を経験し、最も重いうつを患っていたと告白した。詳細については語りたくないとしたものの、友人、家族、傷つけた全ての人々、自分の音楽を愛してくれる人々に謝りたいと続けていた。

妻のレジーヌも発表した声明の中でウィンをサポート。被害者とされる人々と夫の行為は合意のものだったと綴っている。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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