新型コロナ感染者の死亡、福井県8月29人 「第7波」の7月以降38人 累計の4割超す

 福井県は8月31日、新型コロナウイルスに感染し入院していた高齢者3人が死亡したと発表。県内での死者の発表は7日連続で、8月に入って29人目。流行「第7波」が本格化した7月以降では38人となり、2020年3月以降の累計83人の4割超を占めている。

 県内の累計感染者9万6331人のうち、今年7月以降の感染者は約6割の5万7294人。第7波の急速な感染拡大に伴い、死者数も急増している。

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 7月以降の死者38人はいずれも高齢者で、基礎疾患のある人がほとんどという。このうち少なくとも3人が感染後も入所施設で嘱託医の治療を受けていた。

 県対策チームは「第1波のようにコロナによる肺炎が直接的に影響して亡くなった人はいない。基礎疾患が悪化した人がコロナにも感染していたという状況が多いと聞いている」と説明。「コロナがどこまで死亡要因として影響したかは、なかなか判断できる状況ではない」としている。

 オミクロン株の派生型「BA・5」の感染者は発症後2日程度で熱が下がり、他の症状も5日以内に治まるケースが多い。一方で、高齢者の死亡が相次いでいる状況を踏まえ、県は重症化リスクのある人に接する場合、マスク着用や換気などの感染対策を特に徹底するよう呼びかけている。

 

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