駅の窓口会話、リアルタイムで字幕表示 相鉄が実証実験、英語も同時翻訳

話した内容が字幕表示されるディスプレー=相鉄線さがみ野駅

相模鉄道(横浜市西区)は、相鉄本線さがみ野駅の改札窓口内で、自動音声認識技術を活用したサービスの実証実験を行っている。駅係員や駅利用者の会話をリアルタイムでディスプレーに字幕表示。英語にも対応しており、耳の不自由な人や外国人など、さまざまな人が快適に意思疎通できる環境づくりを目指す。

 実証実験は、デジタル技術を使ったダイバーシティー(多様性)関連の製品開発を手がけるピクシーダストテクノロジーズ(東京都)との共創。窓口に設置されたマイクが音声を拾い、認識された言葉が、12.3インチのディスプレーに表示される。同時翻訳機能も備えており、日本語・英語間のコミュニケーションにも対応できる。

 相手の表情や身ぶり手ぶりも同時に見られるよう、ディスプレーは透明にした。新型コロナウイルス禍では、マスクや間仕切りで、声が聞き取りづらくなっているため、その改善にも役立てたい考えだ。

 実証実験は23日まで。相鉄の担当者は「駅係員からは、聴覚障害のある方との会話などに有効という意見が出ている」と話した。

 今後、駅係員にシステムに関するアンケートを実施し、本格導入に向けて効果を検証する。

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