「アジフライTシャツ」でPR 松浦市、全国大会出場の小中高生へ贈る

全国大会出場者だけに贈られるアジフライTシャツを着る松浦少年野球クラブの選手たち=松浦市役所

 「アジフライの聖地」を宣言している長崎県松浦市は本年度から、全国大会に出場する小中高生に「アジフライTシャツ」をプレゼントしている。会場での練習や移動時に着用してもらうことで、市のPRに一役買ってもらうのが狙い。今年は出場者が相次ぎ、贈ったTシャツは既に38枚。市生涯学習課の担当者は「喜んで着てくれており、松浦の知名度アップに多大な貢献をしてくれている」と、予想を上回る小中高生の活躍にうれしい悲鳴を上げている。
 Tシャツのプレゼントは5月に「高円宮賜杯第42回全日本学童軟式野球大会県大会」で優勝し、全国大会出場を決めた松浦少年野球クラブが市役所へ報告に訪れた際、友田吉泰市長の発案で決まった。
 これまでは全国大会に出場する選手、チームには市文化・スポーツ振興基金から規定額を補助金として支給。友田市長は「頑張って全国大会出場を勝ち取った子どもたちに、形として記念になるものを残してあげたい」と、補助金に加え、アジフライグッズとして人気のTシャツを贈ることにした。
 Tシャツは左胸に「アジフライの聖地」のロゴマーク、背中にアジフライの作り方を英文で説明したイラストをデザインし、5色5サイズで展開。市内でしか購入できない地域限定商品だ。販売価格は2200円。
 今年は松浦少年野球クラブ以降、市内から卓球や珠算、フットサル、女子学童野球、なぎなた、少年野球(硬式)など個人、チームでの全国大会出場ラッシュが続き、市はTシャツの確保に奔走。選手には低学年の児童も含まれていることから、キッズサイズをプレゼントしたこともあった。
 本年度は事業費を予算化していないため、市長の交際費などから支出しているが「今後も国体出場などでTシャツが必要になりそう」と同課。反響の大きさもあり、来年度も事業継続に向けて検討していく考えだ。「PR効果もさることながら、Tシャツが子どもたちのモチベーションアップや郷土愛の醸成、松浦のスポーツ熱、競技力向上につながれば」と若い力の活躍に期待を寄せた。

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