【大型で強い台風11号】先島諸島の一部が暴風域に 今夜は先島諸島にかなり接近 西日本~東北でも局地的な大雨に警戒

 大型で強い勢力となった台風11号は、今後再び「非常に強い」勢力まで発達し、今夜からあす4日(日)未明にかけて石垣島や宮古島など先島諸島にかなり接近する見通し。沖縄では線状降水帯が発生するおそれもある。
 また、台風から離れた西日本から東北にかけて、午前中に晴れ間のあった所でも午後は局地的な大雨に警戒が必要だ。

先島諸島の一部が暴風域に 再び「非常に強い」勢力にも発達

 きょう3日(土)午前11時現在、大型で強い台風11号は、暴風域を伴いながら石垣島の南海上をゆっくりとした速度で北に進み、石垣島や宮古島などの先島諸島の一部が暴風域に入っていると見られる。
 台風11号はこのあと再び非常に強い勢力まで発達し、今夜からあす4日(日)未明にかけて先島諸島にかなり接近する見通し。暴風、うねりを伴った高波や高潮に厳重な警戒が必要だ。

 また、沖縄ではきょう3日(土)午後からあす4日(日)午前にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まるおそれもある。土砂災害にも厳重な警戒が必要だ。

台風から離れた地域も局地的な大雨のおそれ

 一方、台風11号から離れている西日本から東北でも、局地的な大雨に警戒が必要だ。きょう3日(土)は九州から東北付近に秋雨前線が停滞する見通し。前線に向かって、台風周辺や高気圧の縁を回って湿った空気が流れ込むため、大気の状態は非常に不安定だ。
 西日本から東北にかけては、午後も急な雨や雷雨となって滝のような非常に激しい雨が降る所もありそう。崩れやすい所や川の近くには近づかず、午前中は晴れ間のあった所でも、雨具を持ち歩いた方がよさそうだ。
 北海道では1日を通して安定してよく晴れる見通し。洗濯日和が続く見込みだ。

大阪は35℃近くまで気温上昇 東京都心や仙台は30℃届かず

 午後は、秋雨前線の南側に入る九州、四国、近畿の太平洋側と東海などでは蒸し暑く感じられそうだ。昼間の最高気温は大阪で34℃と、35℃近くまで上がる見通し。こまめに水分補給を行うなど暑さ対策も必要だ。
 一方、前線の北側に入る地域では30℃を下回る所が多くなりそう。この時季としては低い所が多く、東京都心では28℃の予想。仙台では26℃までしか気温は上がらない見込み。

台風11号 5日(月)から6日(火)は九州に接近のおそれ

 台風11号はあさって5日(月)には東シナ海に抜け、進路を次第に北東に変えて6日(火)にかけて九州に接近するおそれがある。接近する前から台風周辺の湿った空気が流れ込み続ける九州南部や四国の太平洋側を中心に大雨となる可能性があり、台風が近づくにつれ風は強まり、海上では波も高まりそうだ。
 台風の進路によって予報が大きく変わる可能性があるため、今後も最新の情報に注意したい。

(気象予報士・鈴木悠)

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