王者争いは予選から白熱しマクラフランが3度目のポール奪取。琢磨はQ1敗退/インディカー第16戦ポートランド予選

 ポートランドで開催されているNTTインディカー・シリーズ第16戦。3日に行われた予選は、スコット・マクラフラン(チーム・ペンスキー)が今季3度目のポールポジションを獲得した。

 佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・リック・ウェア・レーシング)は、Q1敗退となり予選22番手から決勝レースに挑む。

 2022年のインディカーも残り2戦。第16戦は、ポートランド・インターナショナル・レースウェイで開催されるポートランドGPだ。

 予選前のプラクティスでは、ランキングトップのウィル・パワーがトップタイム、3ポイント差でパワーを追うジョセフ・ニューガーデンが2番手、スコット・マクラフランが3番手と続きチーム・ペンスキーが上位を独占した。

ランキングトップで第16戦に挑むウィル・パワー

 ふたつのグループに分かれ、それぞれ上位6台が次のセッションへと進む予選Q1。グループ1は、セッション終盤に各車タイムを上げるも、ニューガーデンが58秒0433でトップ通過。パト・オワード(アロウ・マクラーレンSP)は0.0975秒差で2番手となる。

 前日のプラクティスでは25番手、予選前のプラクティスでも23番手と苦戦している佐藤琢磨は、グループ2に出走する。

 マクラフランが速さを見せ58秒0029を記録するも、パワーが57秒台に突入し逆転。しかし、ラストアタックでクリスチャン・ルンガー(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が57秒9218を記録しトップでQ2進出を果たす。

 チャンピオンを争うチップ・ガナッシ勢のアレックス・パロウは6番手でQ2進出を果たすも、スコット・ディクソンは8番手、マーカス・エリクソンは9番手でQ1敗退。

 チームメイトのデイビッド・マルーカス(デイル・コイン)が4番手と前戦に引き続き速さを見せたが、佐藤琢磨は11番手でQ2進出とはならなかった。

 予選Q2は12台で走行し、上位6台がポールポジションを争うQ3ファイアストンファストシックスに進出する。

 まずブラックタイヤで先手を奪ったのはパワー。58秒6447を記録し、レッドタイヤへと変更する。トップが次々と入れ替わる展開となったが、ニューガーデンが57秒9651でトップ通過。ルンガーがここでも最後に好アタックを見せ2番手。パワー、マクラフランとオワード、そしてパロウがQ3進出を果たす。

ルーキー・オブ・ザ・イヤー争いでリードするクリスチャン・ルンガー

 6台でポールポジションを争う予選Q3ファイアストンファストシックス。いち早くトラックへと出たのはパロウ。ブラックタイヤでアタックし59秒4992を記録する。

 そのタイムをレッドタイヤのルンガーが58秒4482を記録し更新。ここでほかの4台もピットアウトしていく。

 パワーがルンガーのタイムを更新しトップに立つも、すぐにニューガーデン、そしてマクラフランがタイムを更新。マクラフランが記録した58秒2349を目指し、各車ラストアタックへ。

王者を争うチームメイトふたりを上回る速さを見せるスコット・マクラフラン

 ニューガーデンは自己ベストを更新するも マクラフランのタイムに0.0780秒及ばず、他のドライバーたちも自己ベストには届かずマクラフランが今季3度目のポールポジションを獲得した。2番手にニューガーデン、3番手にパワーと続き、ペンスキーが予選で1-2-3となった。

 ニューガーデンはワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイで行われた第15戦後に、未承認のエンジン交換を行ったためペナルティで6グリッド降格。決勝レースは8番手からスタートする予定だ。

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