横浜・みなとみらい地区でEV巡り 日産にいすゞ、BYDなど各社しのぎ削る

「RED BRICK BEACH 2022」で、来場者の関心を集めたBYDのEV展示コーナー=横浜市中区の横浜赤レンガ倉庫

 横浜赤レンガ倉庫(横浜市中区)で7月30日から8月28日まで、夏限定のイベント「RED BRICK BEACH」が3年ぶりに開催された。

 南国を思わせる真っ白な砂浜や国内外の夏らしいフードメニュー、音楽ライブなどが楽しめる企画。取材に訪れた8月27日は30度を超す真夏日で、椅子に腰かけ、リラックスしている来場者の姿が多く見られた。

 そんな中、特に関心を集めていたのが、中国の電気自動車(EV)メーカー・BYDの日本法人ビーワイディージャパン(同市神奈川区)のブースだった。

 BYDは、中国で急成長を遂げている新興EVメーカーで、7月21日には乗用車3車種を来年1月から順次、日本市場に投入すると発表。自動車業界から熱視線が送られている。

 「当社のことを知ってもらうと同時に、EVに触れていただく機会を作りたかった」と担当者。協賛した赤レンガ倉庫でのイベントではスポーツタイプ多目的車(SUV)「ATTO 3」、コンパクトカー「DOLPHIN」、セダン「SEAL」の3車種を展示したほか、「ATTO 3」の試乗会を実施。予約枠が毎日ほぼ埋まるなど、大盛況だった。

 県内には自動車産業が集積している。その筆頭とも言える日産自動車(同市西区)は、本社で「リーフ」「アリア」「サクラ」の試乗会を行っている(要予約)。今夏には、電動100%の「フォーミュラE」のドライブシミュレーターを体験できるイベントを実施するなど、EVの魅力を精力的に発信している。

 みなとみらい21(MM21)地区とその周辺には、いすゞ自動車(同)やBYD、電動車2車種を引っ提げて2月に日本市場へ再参入した韓国のヒョンデ・モビリティ・ジャパン(現代自動車)も拠点を置く。

 今後も横浜を舞台に、各社がしのぎを削りそうだ。

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