D51動輪を再塗装 レールパーク来場者のお出迎えに 東日本鉄道OB会直江津支部

 東日本鉄道OB会直江津支部は3、4の両日、直江津駅南口に展示されている蒸気機関車D51動輪の再塗装作業を行った。

再塗装を終えた動輪と東日本鉄道OB会直江津支部のメンバー。白黒2色塗装で、クランクやバランサーの形状が分かりやすくなっている

 南口ロータリーに展示されている動輪は、平成13年に4代目となる現駅舎が完成した際に、同会の前身の日本鉄道OB会直江津支部が寄贈。日本や本県の鉄道史で直江津が重要な存在であることを現代に伝える一助となっている。
 設置から21年が経過し、さびが出始めていることや、今年が日本の鉄道発足150年の節目となることから、再塗装をすることに。同会の牛木幸一支部長(71)は「直江津D51レールパークのために直江津を訪れた人のお出迎えに」と語った。
 作業は会員9人が参加。電動工具グラインダーでさびを落とし、さび止め塗料を全体に縫った後、黒と白の2色のペンキで仕上げた。

初日の作業の様子。21年間のさびをグラインダーで落としていく(提供写真)

 展示されている動輪は、動輪の中で最も後ろに位置する第4動輪。直径は1・4メートル、両輪とシャフトを合わせた重さは2・2トンにもなる。重心を取るための「バランサー」と呼ばれる部分やクランク軸の形状が他の動輪と異なる。レールパークや五智公園ではD51そのものが展示されているため、〝予習〟としても役立つ。
 カーブをスムーズに曲がるために付けられたテーパーなど、鉄道交通を支える技術も間近に見ることができる。「鉄の車輪と鉄の線路で冬も走っていた。(科学)技術と(運転)技術の塊」と牛木さんは話している。

2日目はさび止め塗料の上にペンキを塗って仕上げ

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