居留地あった地域のにぎわい創出へ 「長崎タータン」活用 ストリートフラッグのデザイン募集

現在掲げているストリートフラッグの前で、「長崎タータン」を取り入れたデザイン応募を呼びかける山下副会長(右)ら=長崎市南山手町

 幕末から明治にかけて外国人居留地があった長崎市東山手、南山手、大浦各町一帯の飲食店や土産店でつくる「長崎居留地アベニュー実行委員会」は、コロナ禍で落ち込んだ地域のにぎわい創出に向け、「長崎タータン」を生かした取り組みを企画。第1弾として、通りに掲げるストリートフラッグのデザインを募集している。8日正午まで。
 長崎タータンは、市花のアジサイを象徴する紫などのラインが入った格子模様。貿易商トーマス・グラバーの出身地スコットランドのラグビー協会が2019年のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で、キャンプを実施した縁でデザインし、市に贈った。
 同実行委は居留地があった地域の歴史を象徴するものとして、長崎タータンに着目。ストリートフラッグをはじめ、紙袋やマスクのデザインを企画した。
 フラッグは長さ93センチ、幅45センチ。長崎タータンのチェック柄と、「長崎居留地」のロゴをデザインに入れることが条件。同実行委のホームページから応募を受け付ける。応募作品は「長崎居留地まつり」(17~19日)を訪れた人に17日に投票してもらい、18日午後3時半からグラバー園内の旧スチイル記念学校で開く公開審査で最終決定する。
 採用者には同実行委の店舗で使える2万円分のクーポンなどを進呈。新しいフラッグが11月以降、通りを彩る。山下祐之介副会長(47)は「長崎タータンを通じ、この通りに興味を持ってもらい、次の観光につながる足掛かりにしたい」と話している。


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