“芸術の秋”の訪れを告げる第73回岡山県美術展覧会(県、山陽新聞社、おかやま県民文化祭実行委主催)の岡山会場が7日、岡山市北区天神町の県立美術館と県天神山文化プラザで始まった。初日から美術ファンらが訪れ、創意あふれる絵画や彫刻、書の秀作を楽しんでいた。
今年は日本画、洋画、工芸、書道、写真、彫刻の6部門に2254点の一般応募があり、岡山会場は入賞・入選作に委嘱作などを加えた1580点を2期に分け展観する。
県立美術館の洋画部門には、モデルへ向けた優しい視線が伝わる人物画、四季折々の草花を色彩豊かに表現した風景画などが並ぶ。岡山市南区の男性(70)は「レベルが高く、地元にこんなに描ける人たちがいるとは驚いた。里山にある一軒家を描いた作品に心癒やされました」と話していた。
一般公開に先立ち開会式があり、伊原木隆太知事、日下知章山陽新聞社専務取締役ビジネス開発局長が「岡山県を代表する作家からアマチュアまでの力作がそろった。ゆっくり鑑賞してほしい」などとあいさつ。一般応募で最高賞に輝いた岡本徳子さん(日本画)、鹿村あやさん(洋画)、貫名桂峰さんと合地多賀子さん(書道)、三上陽子さん(写真)、濱田真菜さん(彫刻)らを紹介し、主催者ら4人がテープカットした。
岡山会場1期(洋画、彫刻、日本画、書道前期)は11日まで。2期(工芸、写真、書道後期)は14~18日。その後津山会場に巡回する。