村川大介九段が2年ぶり挑戦権 囲碁の関西棋院第一位決定戦

終局後、湯川九段と対戦を振り返る村川九段(右)=大阪市の関西棋院

 囲碁の山陽新聞杯第66期関西棋院第一位決定戦(山陽新聞社主催)の挑戦者決定トーナメント決勝が7日、大阪市の同棋院であり、村川大介九段(31)が湯川光久九段(56)を破った。5連覇中の余正麒第一位(27)への挑戦権を獲得し、29日から挑戦手合3番勝負に臨む。

 村川九段は263手で黒番13目半勝ちした。中盤の接近戦で巧みに打ち回し、優位に立った。持ち時間は各3時間で残りは共に2分だった。終局後、村川九段は「最初から最後まで難解な碁で、あまり自信はなかった」と振り返り、余第一位との3番勝負について「関西棋院で今、一番強い棋士。しっかりと対策を練って臨みたい」と語った。

 村川九段は積極的な攻めの棋風が特長で、関西棋院を代表する強豪棋士の一人。七大タイトルの王座、十段に各1期就位したことがある。第一位決定戦は第54期(2010年)にタイトルを獲得した。3番勝負は、余第一位に挑んだ第64期以来2年ぶり6回目となる。

 第一位決定戦は、関西棋院のナンバーワン棋士を決める棋戦。前年の賞金ランキング上位や予選を勝ち抜くなどした32人がトーナメントを行い、タイトル保持者への挑戦者を決める。今期のトーナメントは昨年10月から繰り広げられた。

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